下肢部に痛みを感じる坐骨神経痛の緩和方法とは、どのようなものでしょうか。坐骨神経痛のある人は、痛みの緩和方法を知っておくとつらい時に助かります。この記事では、坐骨神経痛の痛みとはどのようなものか、家でできる緩和方法について解説します。
施術を受ける前に自分で行える緩和方法を覚えておく良い機会です。坐骨神経痛を悪化させないために気をつけることも解説しますので、緩和方法と共に覚えておきましょう。
坐骨神経痛の痛み・症状
坐骨神経痛の痛みや症状について解説します。下半身の痛みやしびれがどのようにして起こるか、痛み以外にどのような症状があるか具体的に挙げます。
下半身の痛みやしびれ
坐骨神経痛は下半身に痛みやしびれが現れる症状のことです。お尻から足にかけての痛みが強かったり、しびれがあったりします。とくに腰をそらした時に強い痛みやしびれがあり、歩いたりかがんだりするのがつらくなり、お尻の痛みが激しいために長時間座れなくなることもあります。ほかにもお尻からすねにかけて激しく痛んだり、張りが強くなったりします。人によっては、下肢の一部に痛みを感じますが、下肢部全体に感じる場合もあるでしょう。
そもそも坐骨神経とは、梨状筋という坐骨からお尻にかけての筋肉である末梢神経のことです。一番太く長い神経で腰からつま先まで通っています。脳と脊髄でできている中枢を体の各部と結びつける役目や、体を動かしたり温度を感じさせたりする役目を果たします。そのような部分が圧迫されるために激しい痛みを感じるのです。
坐骨神経痛の痛み以外の症状
痛み以外の症状は足に力が入らなかったり、強く張ったりします。ほかにも灼熱感や足の冷え、締め付け感などの症状が出ることもあります。下肢部の一部分に感じることもありますが、下肢部全体に感じる場合もあるでしょう。足のどちらかに違和感を持つ人もいますが、左右両方に感じる人もいます。どちらかというと、片側に感じる場合が多いと言われています。
坐骨神経痛の痛みの緩和方法
坐骨神経痛の痛みの緩和方法について解説しましょう。薬やサポーターによる緩和方法や簡単な体操を紹介します。緩和されない場合には治療院で施術してもらうようにしましょう。
医薬品
医薬品の服用によって痛みを和らげる緩和方法です。たとえば、坐骨神経痛の他に神経痛、関節炎などに効く生薬配合の医薬品があります。ビタミンが配合され、痛みやしびれの緩和が期待できる医薬品も販売されています。いずれも説明書をよく読み、不明点があれば、薬剤師などに質問しましょう。
サポーターやクッションを使用
サポーターは太ももの負担を緩和させ、ハムストリングや股関節の回復を早めます。装着が簡単で調整しやすい商品や肌に優しく洗濯しやすい商品などが出ているので、薬局やインターネットで探してみましょう。
クッションはお尻や腰の負担を軽減させ、姿勢改善も期待できます。ダブルクッションを使用しているので、長時間使用してもお尻の負担は軽減されます。自宅はもちろん、オフィスでも利用できる持ち運び便利な商品です。
簡単な体操
痛みを和らげる簡単な体操もあるので、やり方を紹介します。
- うつぶせになり、痛みがある方の膝を90度曲げる
- 曲げた方の足を外側に動かし、足と同じ側の手でかかとを持つ
- 手で持ったかかとを20秒ほど下に押しつける
- 仰向けになり、痛みのある足のかかとを下から両手で持つ
- 手で持ったかかとを手前に動かし、これ以上動けないところで止める
- 反対方向に水平移動して限界で止めて30秒キープ
仰向けになる場合は、頭を床につけたままで行います。枕を使っても良いでしょう。1回につき50秒行い、1日に何度行っても大丈夫です。
治療院に行く
上記の方法を行っても痛みが緩和されない場合は、治療院で施術を受けることをおすすめします。その際は施術前のカウンセリングが丁寧か、診断が的確か、施術に関する説明に十分な時間を取ってくれるかなどを基準に選びましょう。
2回目以降は、前回からどのように変わったかなどを丁寧に確認し、今後の治療方針についてもわかりやすく説明してくれるかどうかも確認したいものです。さらに自宅でのセルフケアについてのアドバイスがあるか否かも重要なポイントです。
坐骨神経痛を悪化させたいために気をつけること
坐骨神経痛を悪化させないためには、筋力低下を防ぐことが大事です。坐骨神経痛の原因として考えられるのは、下肢やお尻の筋肉の衰えだからです。筋肉量は20代がピークで徐々に衰えて行くため、注意が必要になります。
筋力低下を進行させないために、適度な運動とバランスの取れた食事に気を配りましょう。これ以上症状を悪化させないために、腰の負担をなるべく避け、中腰や前屈みの姿勢を取らないでください。
まとめ
坐骨神経痛の痛みは主に下肢部です。人により異なりますが、激しい痛みやしびれを感じる場合が多く、とくに腰をそらした時や歩いている時にひどくなります。激しい痛みやしびれのために長時間座り続けることがつらい場合もあります。痛みやしびれは下肢部の一部という場合もありますが、全体にかけてつらい場合もあるでしょう。
痛みやしびれの緩和方法は、医薬品やサポーター、クッションがあります。その他には、簡単な体操もあるので、試してみてください。つらい場合は、治療院での施術をおすすめします。
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