坐骨神経痛を早期発見するには?セルフチェックのポイントについて解説!

腰痛コラム

下半身に痛みやしびれを感じても、「いずれ良くなるだろう」と思って放置している人もいるかもしれません。しかし、その痛みやしびれは坐骨神経痛によるものかもしれません。坐骨神経痛は早期発見して、適切な対策を施せば症状悪化の防止は十分可能です。

今回は、坐骨神経痛を早期発見するためにチェックしておきたいポイントについてまとめました。また坐骨神経に似た別の症状についてもご紹介するので、下半身に痛みを感じた際の参考にしてください。

坐骨神経痛を早期発見するためのポイント

坐骨神経痛は、坐骨神経がなんらかの理由で圧迫されることによって痛みやしびれなどを感じる症状です。そのまま放置すると足に力が入らなくなって歩行が困難になったり、膀胱直腸障害が現れたりすることもあるので早期発見が重要なポイントと言えます。

下半身に痛みがある

坐骨神経はお尻から足の指先にかけて走っている神経なので、下半身に痛みを感じるのが早期発見のポイントです。痛みを感じる箇所は人それぞれでお尻や太もも・すね・足先に痛みやしびれを感じます。

痛みは鈍痛よりも、刺すような痛みが感覚的には近いでしょう。「ズキズキ」するような痛みです。一方でしびれは「ビリビリ」や「チクチク」といった感覚を訴える患者さんが多いと言われています。

その他の感覚が現れる場合も

坐骨神経痛に悩まされている人を見てみると、痛みやしびれ以外の感覚にとらわれるケースも見られます。締め付け感や患部に熱を持っているように感じる人もいるようです。逆に患部に冷えを感じるような人も見られるので、このような感覚に悩まされていないかチェックしてみてください。

痛みの範囲について

どこに痛みを感じるのか、これも人によって異なります。お尻など特定の部分だけに痛みを感じる人もいれば、下半身全体に痛みやしびれを感じる人もいます。

痛みの強さについても、人それぞれです。我慢できる程度の痛みの人もいれば、座っているだけでも耐えられない痛みにさいなまれる人も見られます。横になって安静にしていてもお尻や脚に痛みを感じてしまい、眠れない人もいるでしょう。

何かの拍子に強い痛みを感じるケースも珍しくありません。体を動かすと足に痛みを感じる、立っていると徐々に痛みが増していき、最終的には立っていられなくなる人もいます。また体をかがめると痛みを感じるケースも見られます。靴下をはく際に、上半身をかがめる人は多いでしょう。しかし坐骨神経痛持ちだとかがめないので、自力で靴下も履けなくなるわけです。

SLRテストを実施してみる

坐骨神経を早期発見する方法としておすすめなのが、SLRテストと言われる、医療機関でも腰痛の判別でしばしば使われるテストです。SLRテストの方法は簡単なので素人でもセルフチェックが可能です。

仰向けになって、膝を伸ばしましょう。この状態で、足首を手前に反らせます。そのまま太ももから足を持ち上げていきます。この時膝は伸ばした状態のままで、足を持ち上げてください。もしこの動きをした時に痛みやしびれが強くなったり、痛みでできなかったりすれば坐骨神経痛を発症していると判断できます。

坐骨神経痛と間違いやすい病気の早期発見ポイントについて解説

一見すると坐骨神経痛を間違えやすいけれども、まったく異なる病気という場合もあります。坐骨神経痛と間違いやすい疾患についてご紹介しますので、早期発見する際の参考にしてください。

仙腸関節障害

坐骨神経痛の場合、お尻から足にかけて広範囲で痛みやしびれを感じるケースが多く見られます。しかしここで紹介する仙腸関節障害の場合、腰の下の限定されたところだけに痛みを感じます。痛みの範囲が指一本で指定できる場合には、仙腸関節障害を疑ったほうが良いでしょう。

仙腸関節とは脚の付け根、骨盤に位置する関節です。骨盤なので、妊娠中や出産後の女性に多く見られる症状です。妊娠時に胎児がお腹の中にいることで骨盤が歪み発症します。

血流障害

血流に問題が生じると、坐骨神経痛に似たような障害を発症する場合もあるので注意してください。お尻から足に痛みを感じることが多いものの、具体的な症状を見ると坐骨神経痛と若干異なるところがあります。

たとえば長時間ずっと歩き続けていると症状が顕著になります。痛みを感じてもしばらく休憩すると痛みが和らぎ、再び歩ける状態になるのも特徴です。また足に冷えを感じるのも、坐骨神経痛との違いです。足に冷えを感じる、青白くて血行の悪い感じがする場合には血流障害を疑ったほうが良いでしょう。血流が悪化すると神経が酸素不足の状態に陥ります。神経は電気信号を送り、脳はそれを痛みとして認知するので下半身に疼痛を感じるわけです。

まとめ

坐骨神経痛にかかると、腰から足元にわたって広範囲に痛みやしびれを感じるかもしれません。下半身を動かすと痛みが強くなって、歩き続けるのが難しくなる場合も考えられます。上半身をかがめなかったり、靴下や靴を満足に履けなくなったりする人もいます。ひどくなると、眠っていてもお尻から足にかけて痛みを感じるため、なかなか寝付けなくなる場合もあるので早期発見して、医療機関で適切な治療を受けましょう。

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