腰痛がある時に重い物を持つと、症状を悪化させる恐れがあります。また、腰痛が軽くなったからと油断して重い物を持ち上げると、痛みが再発することもあります。そうなると、なかなか腰痛を改善できません。では、腰痛時に重い物を持たなければならないときは、どのようなことに気をつければよいのでしょう。本記事では、腰痛時に重い物を持つ際のポイントや腰痛の原因、予防方法などについて詳しくご紹介します。
腰痛の原因は?
腰痛が起こる原因は、主に次の4つがあげられます。また、1つの原因だけでなく、複数の原因が重なって腰痛を引き起こすことがあります。
筋肉痛
急性の腰痛は、筋肉が炎症を起こし、痛みを起こしているケースがほとんどです。
骨痛
腰痛の原因は、骨の痛みに由来することもあります。背骨と背骨が接触し、痛みを引き起こすのです。
内臓痛
内臓疾患が原因で、腰痛が起こることもあります。腰痛の原因となる内臓疾患としては、悪性腫瘍や子宮内膜症、膵炎などがあげられます。内臓疾患に由来する腰痛の場合、重い痛みが特徴です。しかし、痛みは疾患の種類によって異なります。
神経痛
腰痛は、神経が刺激されて起こる痛みもあります。神経が刺激されて起こる腰痛の代表は、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛です。電流が走るようなピリッとした痛みが特徴です。
腰痛で重い物を持つ際のポイント
腰痛時に重い物を持つと、腰に負担をかけて症状の悪化が加速する可能性もあります。重い物を持つ際のポイントは、次の通りです。
床から持ち上げる際のポイント
床から重い物を持ち上げる際のポイントは、膝を曲げてから持ち上げることです。膝を伸ばしたまま持ち上げてしまうと、腰への負担が2倍になってしまいます。膝を曲げると、膝の筋力を使い持ち上げられるため、腰への負担を減らせます。
遠いところにある重い物を持ち上げる際のポイント
遠いところにある重い物を持ち上げる際は、物をできるだけ近くに引き寄せてから持ち上げることです。手を伸ばした状態で物を持ち上げるのは、何も持たない時の11倍の負担が腰にかかります。物を近くに寄せ、お腹の前で抱えるように持つと、腰への負担が軽減できます。
高いところにある重い物を持ち上げる際のポイント
高いところにある重い物を持ち上げる際は、踏み台を活用し、自分の位置を高く上げてから持ち上げましょう。高いところへ手を伸ばして持ち上げると、背骨や腰へ大きな負担をかけてしまいます。日常的に使用する物は、目線よりも下に置いておくことで、腰への負担を避けられます。洗濯竿が高い位置にあり、手を伸ばしてしか洗濯物が干せないような場合、竿を低い位置に調整しましょう。
体をひねって重い物を持ち上げる際のポイント
体をひねって重い物を持ち上げる際は、重い物を持つのは避けましょう。腰をひねった状態で物を持ち上げる動作は、腰への負担が大きいからです。軽い物であっても、腰を痛める可能性があります。座った状態でも、立った状態でも、体をひねって物を持ち上げるのは避けてください。
無理な体勢で重い物を持ち上げる際のポイント
不自然な体勢で重い物を持ち上げる際は、重い物を持ち上げるのは避けてください。不自然な体勢を取っていること自体が、腰へ負担を与えています。そのうえで、重い物を持ち上げると、負担が大きくなってしまいます。
腰痛を予防する方法
腰痛を予防するには、物を持ち上げる時だけでなく、普段から気をつけるべきことがあります。腰痛予防で気をつけることは、次の2つがあげられます。
ストレッチ
腰痛を予防するには、ストレッチがおすすめです。ストレッチをして筋肉や関節の可動域を広げることは、腰痛の予防につながります。ストレッチの方法は、次の通りです。
・朝起きたら布団の中で伸びをする
・膝を抱えて丸まる
・全身を伸ばす
・起き上がって大きく伸びをする
反り腰の方は、腰が痛いからといって腰を反らすのは禁物です。反り腰がひどくなると、腰痛が強くなるリスクもあります。
体重を管理する
体重管理をしっかり行うことも、腰痛予防につながるでしょう。体重が重いと、腰への負担が大きくなります。物を持ち上げる時は、持ち上げる物の重さだけでなく、体重も不可となってしまいます。自分の適正体重を知り、太りすぎないよう気をつけることが大切です。BMIを計算すると、自分の肥満度がわかります。体重÷(身長×身長)で割り出すことが可能です。身長が160センチ、体重が50キロの場合、50÷(1.6×1.6)=19.53125です。数値が25超える場合、肥満と判断されるため、25位内に収まるように体重管理しましょう。
まとめ
腰痛で重い物を持つ場合、腰への負担を与えないように気をつける必要があります。基本的には膝を曲げ、膝の筋肉を使って持ち上げることで、負担を減らせるでしょう。また、不自然な体勢で物を持ち上げると、腰への負担が大きくなります。不自然な体勢自体も、腰へ負担をかける要因となるので気をつけてください。ストレッチをしたり、体重管理をしたりして、腰痛を予防することも大切です。
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