坐骨神経痛の痛みは人それぞれですが、かなり苦しいものです。立ち続けていると余計につらいので、時には椅子に座って休むことも必要です。しかし、座る時にはかがまなければならないので、痛みを感じます。
坐骨神経痛で苦しい時の座り方は、どのようにすればよいでしょうか。座り方の工夫により、坐骨神経痛の軽減に効果が期待できます。本記事では、坐骨神経痛に適切な座り方の工夫について解説します。ご自身やご家族が坐骨神経痛でつらい方は、参考にしてください。
坐骨神経痛はどのような時に痛むか
坐骨神経痛とは、なんらかの原因で座骨神経が圧迫され、お尻から足にかけて痛みやしびれが起こる症状の総称です。痛みやしびれがある状態は人それぞれですが、体をそらす時や長時間同じ姿勢でいる時に発生しやすいです。
体をそらす時
体をそらす時など、体を動かした時に痛みやしびれを感じやすいです。痛みなどの感じ方は人によって異なります。体をそらすなど動いた時のみ痛みやしびれがある場合、常に痛みやしびれがあり苦しい場合など、人によって症状は異なります。痛みやしびれを軽減するためには工夫が必要でしょう。
長時間同じ姿勢でいる時
座ったままなど、長時間同じ姿勢でいると、痛みやしびれが発生する人も多いです。人によっては我慢できないほどの強い痛みなので、どうにか軽減したいものです。とくに仕事柄、長時間座ったままでいなければならない人は、座り方を工夫する必要があるでしょう。
坐骨神経痛の座り方の工夫
坐骨神経痛の座り方の工夫について解説します。座りやすい椅子の用意の他、骨盤を立てるように座るなど、座り方の工夫について紹介していきましょう。
骨盤を立てるようにして座る
坐骨神経痛の座り方の工夫は骨盤を立てるようにすることです。骨盤が後ろに倒れることで腰に負担がかかるからです。骨盤を立てると、背骨のカーブが自然な状態になるので、痛みが軽減されるでしょう。
お尻全体を椅子に接触させるようにする
お尻全体を椅子の座面に接触させると、坐骨の負担が一か所に集中しないため、痛みの軽減につながります。座る時はお尻をしっかりと座面に乗せるようにゆっくりと座りましょう。
膝の角度が直角になるようにする
膝の角度を直角に保つことも座り方の工夫の一つです。角度を保つためには、椅子の高さや足を置く場所にも工夫しましょう。
膝の角度が直角であれば、膝が曲がりすぎず、伸びすぎない丁度良い状態になります。腰や足に大きな負担がかからないので、痛みやしびれを軽減できます。
背もたれをうまく使う
椅子に長時間座っていると、腰が疲れて背骨が曲がり気味になるので、適度に背もたれを使ってください。背骨に負担がかかれば、坐骨神経に良い影響を与えません。
ただし、完全に寄りかかってしまうと、姿勢が悪くなり腰や背中に負担がかかります。適度に背もたれに接触して骨盤を立てるようにします。背中がサポートされるので、痛みやしびれを軽減できるでしょう。
座りやすい椅子を用意する
坐骨神経痛のための座りやすい椅子があります。ご自身に合う椅子を購入して、座りやすくする工夫も考えられます。
座りやすい椅子は、欧米のセラピーやリハビリテーションで利用されている椅子です。座ることで体幹を保持して脊椎と骨盤を正しい配列にし、座骨・仙椎骨の体圧を調整します。坐骨神経痛がつらい人でも快適でしょう。お店やネット検索で探してみてください。
坐骨神経痛の人が長時間座る時の座り方の工夫
フライトや長時間の電車旅行など、坐骨神経痛の人が長時間座る場面は多々あるものです。そのような時の座り方の工夫について解説します。適度に立ち上がったり、お尻にかかる負担の軽減ができるクッションを用意したりすれば、痛みやしびれを軽減できます。また、足を組まない工夫も必要です。
適度に立ち上がる
長時間座りっぱなしの負担を軽減するには、1時間に1回は立ち上がって歩くなどの工夫が必要です。たとえば、立ち上がってトイレに行くなどの工夫を取り入れましょう。
長時間座っていると、血流が悪くなり坐骨神経に大きな負担がかかります。坐骨神経に負担がかかれば、痛みやしびれを感じる可能性があります。少しでも動いて血流を良くしましょう。
お尻にかかる負担を軽減するクッションの利用
坐骨神経に負担をかけないようなお尻にやさしいクッションを利用することも、座り方の工夫になります。おすすめのクッションはドーナツ型やメモリーフォームクッションです。お尻や腰の負担が軽減されるので、坐骨神経痛の人にとっては助かるでしょう。お店やネット検索で、坐骨神経への圧力が軽減できるクッションを探してみてください。
足を組まないで座る
足を組まないで座ることも工夫の一つです。足を組む人は多いものですが、足を組むと足腰に負担がかかります。坐骨神経痛の人は、足腰の負担を軽減するために、足を組まないで座りましょう。
まとめ
坐骨神経痛の人は、長時間座ることで足腰に負担がかかり、痛みやしびれが出てきます。苦痛を避けるためには、座り方を工夫する必要があるでしょう。
座り方の工夫は骨盤を立てるように座る、お尻全体を座面に接触させる、膝を直角にする、背もたれを利用するなどです。長時間座る場合は、1時間おきに立つ、お尻にかかる負担を軽減するクッションの利用、足を組まないなどの工夫が必要です。また、坐骨神経痛の人に合う椅子を購入するのも対処法の一つでしょう。
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