痺れは、日常生活に大きな影響を与える不快な症状です。ところが痺れの症状が一度出てしまうと、原因を特定するのが難しく、治療を受けたとも慢性化してしまうことも少なくありません。そのため、痺れの症状が出てしまう前に、予防するのがおすすめです。痺れの原因はさまざまですが、血行不良や神経の圧迫などがおもな要因として挙げられます。そこで今回は、痺れを予防するための具体的な運動とストレッチを詳しく解説していきます。
痺れの起こる原因とは?
痺れの予防をするには、まずは痺れの起こる原因について知りましょう。痺れの原因は、大きく分けて以下のものが考えられます。
血行不良
痺れのおもな原因は、血行不良によるものです。長時間正座した時など、一時的に痺れを感じるのは、体重で血管が圧迫されて、一時的に血行不良になるからです。同様に、血行不良が慢性化してしまうと、痺れの症状も慢性的に引き起こされてしまいます。
姿勢が悪く体の一部に負荷のかかる姿勢が癖になっている場合や、長時間同じ姿勢でいる癖のある人は要注意です。たとえば、スマホを長時間同じ姿勢で見続けることで、湾曲しているべき頸椎がまっすぐになってしまう「ストレートネック」が挙げられます。ストレートネックになってしまうと頸椎周辺の神経が圧迫され、肩や手足、顔などの痺れを引き起こすことがわかっています。
運動不足の人も、筋肉量が少ないために血流を促すポンプ機能が果たせず、血流が悪くなってしまいがちです。
神経の圧迫
痺れの原因として多いものに、神経の圧迫が挙げられます。痺れを伴う疾患としては、ヘルニアや脊柱管狭窄症、頚椎症や胸郭出口症候群などが考えられます。人体は、神経を通じて脳からの指令を受け取ったり、感覚を脳に伝えたりする仕組みです。神経がなんらかの原因で圧迫されると、この情報伝達が妨げられてしまいます。神経が圧迫されてしまうと、血流が低下したり、神経伝達がうまくいかなくなったり、神経が損傷したりして痺れの症状が現れてしまうのです。
ビタミン不足
ビタミンB12など、神経や血液造成に関わる栄養素が不足していると、痺れが症状として現れる場合があります。
痺れ予防におすすめの運動方法を紹介!
痺れ予防には、血行を促進し、筋肉を柔軟にする次のような運動が効果的です。
ウォーキング
30分程度の軽いウォーキングを毎日続けることで、全身の血行が促進されます。姿勢を良くして、かかとからつま先までしっかりと地面を蹴るように歩くと効果的です。
水泳
水泳は全身運動であり、関節への負担が少ないため、無理なく続けられ、水圧によってマッサージ効果も期待できます。
ヨガ
体幹を鍛え、柔軟性を高めることで、姿勢改善や血行促進につながるヨガもおすすめです。さまざまなポーズがあり、自分のレベルに合わせて行えます。
痺れ予防におすすめの部分的なストレッチ方法を紹介!
ここからは、運動とともに有効な痺れ予防のストレッチを紹介します。
首のストレッチ
頸椎には中枢神経が通っているので、首のストレッチは痺れ予防に有効です。
・首を左右、上下にゆっくりと動かす
・顎をゆっくりと胸につける
・耳を肩に近づけるようにゆっくりと傾ける
肩のストレッチ
肩こりを感じている人には、肩のストレッチがおすすめです。
・両腕を後ろに回し、肩甲骨を寄せる
・両方の腕を頭の後ろに回し、片方の肘を反対の手で肘を優しく押さえる
腕のストレッチ
座り姿勢の続く仕事をしている人などは、腕のストレッチを心掛けましょう。
・両手を前に伸ばし、指を組み、ゆっくりと上に伸ばす
・片方の腕を伸ばして手のひらを上に向け、反対の手で指を体の方に引き寄せる
腰のストレッチ
腰の神経が圧迫されると、腰部脊柱管狭窄症や坐骨神経症などから痺れが起こりやすくなってしまいます。腰のストレッチで柔軟性を高めましょう。
・両膝を立てて仰向けになり、膝を抱えて胸に近づける
・片方の膝を胸に抱え、反対側の足を伸ばす
脚・下半身のストレッチ
脚・下半身は大きな筋肉であり、下半身を鍛えることで体中の血行を促進する効果が期待できます。
・あぐらをかいて座り、つま先を掴んでゆっくりと引く
・立った姿勢でつま先立ちを繰り返す
・座った姿勢で開脚し、片方ずつつま先を触る
痺れ予防には整骨院・接骨院もおすすめ
痺れ予防には血行不良の改善、そして正しい姿勢で神経圧迫を防ぐことが重要になります。整骨院・接骨院で施術を受ければ、ストレッチ効果や姿勢の矯正効果が期待できます。また、体についてのプロに効果的で正しいストレッチをアドバイスしてもらえる点でも、痺れ予防に整骨院・接骨院を利用するのもおすすめです。
まとめ
痺れの多くは、血行不良や正しくない姿勢による神経圧迫が原因です。一度痺れの症状が出てしまうと、原因を特定して、痺れの症状を改善させるのは非常に難しいものです。そこで、血行促進や正しい姿勢に導く運動やストレッチで、痺れ予防に取り組みましょう。正しい運動方法・ストレッチ方法を知るには、整骨院・接骨院を利用するのもおすすめです。今回紹介した運動方法・ストレッチ方法で、取り入れられるものから実践してみましょう。
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