腰椎ヘルニアは椎間板が飛び出すことで神経を圧迫し、腰痛などの不快な症状を引き起こす疾患です。腰椎ヘルニアを悪化させないためには、日頃の生活習慣の見直しも重要と言われています。腰椎ヘルニアの症状を悪化させないための対策方法、発症や再発リスクを抑制するために気をつけるべきポイントを紹介します。腰椎ヘルニアと診断されたときの参考にしてください。
腰椎ヘルニアを悪化させないための生活習慣とは?
腰椎ヘルニアを悪化させないためには、生活習慣でいろいろなことに注意しなければなりません。もし腰に痛みを感じるのであれば、以下で紹介することに留意すると良いでしょう。
姿勢をこまめに正すこと
腰椎ヘルニアを発症する要因として、悪い姿勢を習慣的に続けることが挙げられます。長時間座り続けて、背中や腰を丸めるような姿勢だと症状が悪化する可能性あがります。座っているときには猫背にならないように、意識して背筋を伸ばしましょう。また、作業がひと段落したときには立ち上がってストレッチをするなど、適度に体を動かすのもおすすめです。
運動する習慣をつける
もし運動不足が続いているようであれば、定期的な運動もおすすめです。運動をすることで筋力が強化し、椎間板にかかる負担が軽減されます。その結果、腰椎ヘルニアの発症リスクを低減できるわけです。
とくに激しい運動をする必要はありません。ウォーキングやジョギング、水泳、ヨガなどの運動が良いでしょう。ただし腰椎ヘルニアで腰が痛む場合には、無理する必要はありません。水泳は浮力が発生するので、腰にかかる負荷も軽減されるので腰の痛みを気にせず、運動できるでしょう。
職業に注意
腰椎ヘルニアと職業は深い関係があります。重労働や車の運転業務に携わっている人は、腰椎ヘルニアが発症するリスクが高いです。タクシードライバーなどの職業運転手や金属・機械労働者は事務仕事などの人に比べると、発症リスクが高いと言えます。このような仕事をしているのであれば、先ほど紹介したように定期的にストレッチをするなど腰のケアを怠らないことです。
腰椎ヘルニアを悪化させる生活習慣
腰椎ヘルニアを見てみると、いくつか発症リスクを高める生活習慣のポイントが見られます。もし以下で紹介するポイントに心当たりがあれば、よりいっそう注意したほうが良いでしょう。
喫煙
タバコは百害あって一利なしとよく言われるだけに、腰椎ヘルニアの発症リスクも高まると言われています。ニコチンには血管を収縮させる働きがあるからです。血管が収縮することで血流を悪化させ、椎間板に必要な栄養を供給しにくくします。もしタバコを吸っているのであれば、速やかな禁煙がおすすめです。
肥満
もし肥満体型であれば、腰椎ヘルニアが悪化する要因になりかねません。体重が重いとそれだけ腰にかかる負担が大きくなるからです。適正体重を意識して、肥満体型の人はダイエットをして適正値に近づけるように努力しましょう。適正体重の範囲内であれば、その体型をキープすることで発症や再発リスクを低減できます。
適正体重は身長×身長×22で算出できます。身長はメートルで計算しましょう。たとえば身長150cmの場合1.5mなので、1.5×1.5×22=49.5kgとなります。
冷え
冷え性の人は腰椎ヘルニアを悪化させかねないので注意が必要です。冷え性だと血流が悪化して、腰の痛みを悪化させる要因だからです。冷え性の人は、身体を温める効果がある魚や牛肉、大豆製品などを摂取するように意識しましょう。
玉ねぎやカボチャ、ニンジンなどの野菜もおすすめです。調味料として、ニンニクや生姜を料理に投入してみるのも良いでしょう。飲み物としては冷たいものよりも、スープやホットミルクなどの温かい飲み物を飲むのがおすすめです。
睡眠不足
慢性的に睡眠不足の状態が続いていると体調を崩しやすくなり、腰椎ヘルニアの症状が悪化する可能性があります。また疲労が慢性的にたまるので、肝臓も疲労物質の処理に重点を置きます。結果的に細胞生産の能力が低下して、新陳代謝が悪化します。椎間板の弾力性が低下し、劣化することで症状悪化を招くわけです。
そのため、夜はできる限り早く寝る習慣をつけましょう。ほかにも疲れを取り除く作用が期待されている食品を摂取するのもおすすめです。豚肉や大豆製品、ウナギなどのビタミンB1を多く含む食品がおすすめです。他にはお酢やかんきつ類、梅干をはじめとしたクエン酸を多く含有した食品も疲れを取り除く作用があると言われています。仕事が忙しくて眠りたくてもなかなか眠れないときなどに意識して摂取してみましょう。
まとめ
腰椎ヘルニアは遺伝的な要素があるものの、生活習慣が要因となっている可能性も十分あります。喫煙習慣があったり、肥満体型だったりする人は腰椎ヘルニアの発症リスクが高まると言われているので、日ごろから注意したほうが良いでしょう。タクシードライバーのように長時間座りっぱなしだったり、金属・機械労働者のような重たい荷物を動かしたりするような仕事をしている人も、発症リスクの要因となり得ます。もしこの記事で紹介した内容が該当する場合には、悪化させないように日ごろの生活習慣を改めるのがおすすめです。
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