腰痛ヘルニアは再発しやすいため、悩まされている方は少なくありません。そこで知っておきたいのが、予防のポイントです。腰痛ヘルニアは、姿勢を正すだけで発症率(再発率)が減るとされているので、とくに姿勢改善が重要です。この記事では、腰椎ヘルニアを予防するためのポイントを解説します。さらに、腰痛の予防にも深く関わってくる姿勢改善の方法についても紹介するので、腰に不安のある方はぜひじっくり読んでみてください。
腰椎ヘルニアを予防する4つのポイント
腰椎ヘルニアを予防するための4つのポイントを解説します。日常的な腰の痛みに悩まされている方、腰椎ヘルニアが再発しやすい方はぜひ実践してみてください。
腰に負担のかかる姿勢を避ける
腰に負担がかかる姿勢を長時間取り続けたり高頻度で取り続けたりすると、腰椎ヘルニアが発症しやすくなるので注意が必要です。
腰に負担のかかる姿勢としては、椅子に座った際に足を組む、前のめりでスマホを操作する、片足に重心をかけて立つなどがあります。該当するような姿勢でいることが多い方は腰椎ヘルニアを発症しやすいので、姿勢を正すように心がけましょう。
猫背を避ける
長時間の座り作業をしている方に発生しやすいのが猫背です。猫背になると腰の筋肉や靭帯にかかるストレスが増大します。その結果、腰に負担がかかり腰椎ヘルニアになることも少なくありません。
猫背になる原因の1つに、自分の体にあっていない椅子の利用があります。高さが合っていなかったり、机とのバランスが悪かったりなどすることも多いので、椅子を調節してみましょう。
なお、長時間のドライブなど座っているだけでも疲れが出て猫背になりやすいので、1時間から2時間に1回程度は休憩を取るのがおすすめです。
重いものは腰と膝で持ち上げる
「重いものを持ち上げる作業中に、腰椎ヘルニアが発症してしまった」といったケースも少なくありません。腰を折り曲げた状態で重いものを持ち運び続けると、腰に負担がかかり「ぎっくり腰」になりやすいので注意が必要です。
重いものを持つ際は、腰と膝で持ち上げましょう。まずは、必ず腰をおろし、荷物を身体に近づけます。そして全身の力を使って真上に持ち上げると腰の負担が減るので安全です。
定期的にストレッチする
腰やお腹周り、股関節などのストレッチをすると腰椎ヘルニアのリスクが減ります。ストレッチをおこなうことで腰回りや足の筋肉が柔軟になり、腰椎への負担の減少が期待できるのです。
ストレッチには両膝を抱えたり腰をひねったり、太もも裏の筋肉を伸ばしたりするストレッチなどがあります。まずは、自分のおこないやすいものを選んで取り組んでみましょう。
なお、ストレッチ後にいつもより足や腰の痛み・しびれを強く感じる、歩きづらいなどの症状が出てきた場合は中止してください。
腰椎ヘルニアを防ぐ姿勢改善の方法
腰痛ヘルニアには、姿勢が大きく関わってきます。姿勢改善するだけで腰の痛みは大きく減るので、腰に不安を抱えている方はこちらで紹介する姿勢改善の方法に取り組んでみてください。
姿勢はS字カーブを意識する
腰痛ヘルニアを防ぐには、S字カーブの姿勢の意識が大切です。腰をそらしすぎていたり猫背になっていたりすると、腰椎ヘルニアが発症しやすくなります。
腰に負担をかけない自然な姿勢はS字カーブです。S字カーブが崩れてしまうと、腰椎に負担がかかり症状の悪化が繋がります。とくに腰椎椎間板ヘルニアの人は猫背、腰部脊柱管狭窄の人は腰のそらしすぎに注意してください。
なお、腰部脊柱管狭窄症の方は、正しい姿勢でも痛みが出ることもあります。痛みが出てしまった際は、少し前かがみの姿勢になっても問題ありません。
体幹筋力を鍛える
筋トレは腰椎ヘルニアに効果的です。とくに腰を支えている体幹筋力が衰えてしまうと、正しい姿勢を維持するのが難しくなります。
腰痛ヘルニアを予防する姿勢改善に深く関わってくる筋肉の部位は、腹筋および背筋です。腹筋および背筋を鍛えることで良い姿勢が維持でき、椎間板を守る効果まで期待できます。
腹筋および背筋に効果的な筋トレはいくつもあります。ただ、重い負荷をかけるのは危険なので、基本的には自重でおこないましょう。おすすめは、座った状態での腿上げです。片足ずつおこなってください。交互に10回ずつを1セットとし、1日3セットおこなうのがおすすめです。こちらの筋トレは、腹筋や足の付根の筋肉を鍛える効果が期待できます。
ただ、自己流で筋トレしてしまうと、かえってヘルニアを悪化させる恐れもあるので注意しましょう。医療機関などで、専門家の指導を受けるのがおすすめです。とくに避けたいのは、腰を丸めたり前傾したりする姿勢の筋トレです。患部への負担が大きいため、症状が悪化する恐れもあります。
まとめ
腰椎ヘルニアを予防するポイントには腰に負担がかかる姿勢を避ける、重いものは腰と足で持ち上げる、適切なストレッチをするなどがあります。いずれも腰を守るために重要なものばかりなので、さっそく実践してみてください。腰椎ヘルニアを防ぐために姿勢改善は大切であり、意識すべきはS字カーブです。さらに、姿勢を維持する、腰を守るといった意味合いから体幹筋力を鍛えるのもおすすめです。おすすめの筋トレ法も紹介したので、腰の不安を抱えている方はぜひ取り組んでみてください。
コメント